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掲げるのは“負け方にこだわるチーム”。「何点差でも最後までアグレッシブに前へ」髙木和道監督

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掲げるのは“負け方にこだわるチーム”。「何点差でも最後までアグレッシブに前へ」髙木和道監督

IKOMA FC 奈良の創設初年度、クラブ史に残る初代監督を任されたのは髙木和道だ。

現役時代は清水エスパルスなどで活躍。ヴィッセル神戸で共に戦った播戸竜二社長から「自分がクラブ経営に入ったら和道(髙木)に任せると決めていた」と熱烈オファーを受けての就任となった。

Jクラブでのコーチ経験を経て、目指すは「攻守によく走る“アグレッシブなチーム”」。勝っていようが負けていようが「最後までゴールを目指す」とファンに誓う。

 

見ている人が盛り上がる“アグレッシブなチーム”として

――IKOMA FC 奈良にとって初陣となる、天皇杯奈良県予選が3/29(日)10:30から鞄工房山本アスレチックフィールド橿原で行われます。現在のチーム状況を教えてください

毎週末トレーニングマッチを行い、合計10試合ほど戦ってきて、徐々に仕上がっているところです。各選手チームに合流した時期が違うので、全体では7割程度の完成度ですね。

 

――髙木監督としては、どんなサッカーをファンに見せたいですか?

攻守によく走るサッカーです。「守備で切り替える、攻撃でもう一度前に出る、でもまた戻る」、そんなチームを目指しています。3/21の練習試合では廉太郎(田上廉太郎:FW)が13㎞走りました(Jリーグ選手の平均的な1試合走行距離は約11~12㎞)。全員がそれぐらいの距離と、スピードも出して、見ている人が盛り上がる“アグレッシブなチーム”を目指しています。

 

――プレースタイルとして、攻撃的・守備的・中盤のパスワークなど特色はありますか

攻撃においては特に「前へ攻めるイメージ」を意識しています。ボールは持ちたいですが、浸透させるのはすごく難しい。どのエリアで持つかしっかり分けて、自陣ゴール前ならその必要はないし、中盤より前なら相手を走らせた方がいいなど、ルール作りが必要です。

戦い方は点を取るための手段でしかない。だから、まずは優先してダイレクトでゴールに向かおう、と言い続けています。前へ向かう選択で生じたミスに対しては、あまり言わない。「ミスするなら前に」とは指導しています。

 

――クラブは「すべては元気のために!」とのスローガンを掲げています。それを表現するため、チームが大事にしているフィロソフィー・理念があれば教えてください

足を止めないことです。何点差で勝っていようが、何点差で負けていようが、常にゴールを目指し続ける。記者会見でも玉井雄介会長(SCOグループ)がおっしゃっていましたが、“負け方にこだわるチーム”にしたい。

最初から負けの状況は作りませんが、たとえそうなってもゴールを目指す姿を見せたいし、選手にもとにかく「前を目指すプレー」を期待しています。最後まで諦めないのは当たり前。何点差ついても点を獲りに行く姿勢は持ちたいです。

 

――新しいファンのために、注目選手やこの選手のここを見てほしいなど教えてください

都倉(都倉賢:FW)や柳(柳貴博:DF)など、J1でプレー経験がある選手もいますし、大卒で入ってきた廉太郎(田上廉太郎:FW)、ボランチでは芳賀海斗(MF)、10番の鎌田翔大(MF)とか、若い選手にも注目してほしいです。荒川永遠(MF)など2003年生まれの選手も多く、彼らは全員走れるので、彼らの戦う姿から何か受け取ってもらえたら嬉しいですね。

 

僕らが果たすべき役割は、とにかく“街を元気にする”こと

――髙木監督が指導する際に大事にしている軸は何ですか?

僕も含めてスタッフ全員で、「コーチ陣が迷わないこと」は共有しています。選手に対し、ある程度レールは決めて、「ここだけは絶対外さない」指針を持つ。そこから外れたら試合では使えないよ、と説明することが大事だと思っています。

こちら側に明確な軸がないのに、起きた現象に対して色々言うと、選手の戻る場所がなくなる。時間的にまだそこまで細かく伝えられていませんが、選手にもベースとして「攻撃は最後まで走る、守備も前からアグレッシブに行く」は徹底しています。最終的には、置かれた場所でベストを尽くすのが最も大事だと捉えています。

 

――3/14には生駒山麓公園でクラブ主催のドローンショーが行われました。この市民への貢献に見合うプレーをしなければならないと、選手たちにも伝わるといいですね

それは選手にずっと言い続けていて、「チャンスでもあるし、責任もあるよ」と伝えています。今のクラブ規模であれだけのイベントが打てるのは、本当にすごいこと。笑顔で帰ってくれた人たちとSCOグループさんに本当に感謝しています。

 

 

――髙木監督なりに、チームをこう成長させたいといったビジョンはありますか?

チームで言えば、もっと主体性を持ってほしいですね。待ちの姿勢の選手が多いので、こちらが与えたベースを元に、自分の色を出してほしい。それを僕たちコーチングスタッフが支えるスタンスで行きたいです。僕も含めて多くの日本人は主張が苦手ですが、社長も言うように自分から発信するとか、こうしてみるのはどうかとアイデアを出すなど、それはサッカーでもサッカー以外でも重要だと思っています。

 

――最後にファンと生駒市民に向けてメッセージをお願いします

まだできたばかりのクラブで、どんなものかわからない人も多いと思いますが、練習に足を運んでもらえる人たちも少しずつ増えています。本当にちょっとずつでもいいので、存在を認識してもらえると嬉しいです。

一度でも試合や練習に来てもらえたら、「あいつら頑張ってんな」と思ってもらえるようなプレーをするので、どんどん周りの人も連れてきてもらいたい。生駒市民の方も、それ以外の街の方も、それぞれが“チームを大きくするんや”ぐらいの気持ちで関わってもらえたら嬉しいです。僕らが果たすべき役割として、とにかく“街を元気にするため”に頑張りますので、応援よろしくお願いします。

 

◇第31回奈良県サッカー選手権大会「天皇杯JFA第106回全日本サッカー選手権大会奈良県代表決定戦」

3月29日(日)から行われる「天皇杯 奈良県代表決定戦」。IKOMA FC 奈良は初戦で奈良クラブソシオスと対戦(@鞄工房山本アスレチックフィールド橿原)。勝ち上がれば、5月10日(日)に飛鳥FC対天理大学の勝者と対戦する。さらに勝ち進めば、決勝で8月1日(土)に奈良クラブと対戦。この試合の勝者が奈良県代表を勝ち取り、8月に開幕する天皇杯本戦に出場できる。なお天皇杯決勝戦は、2027年1月1日(金・祝)にMUFGスタジアム(国立競技場)で行われる。